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アポスティーユとは?必要書類・申請方法などを申請書記入例と併せて解説

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リガレアス行政書士事務所の広瀬です。

今回はアポスティーユについて解説したいと思います。アポスティーユという言葉はあまり聞き慣れないかもしれません。しかし、実は海外でビジネスをされる方にとって、アポスティーユは多くの場面で必要な手続きになります。

例えば、海外で駐在員として働く場合に必要な就労ビザ取得の際に、アポスティーユを受けた書類を提出するよう求められることがあります。

あるいは、海外にある支店の商号変更や代表者変更の際に、履歴事項全部証明書にアポスティーユを受けるよう指示をされる場合もあるでしょう。

今まで馴染みのない方でもわかりやすいように、本記事ではアポスティーユについての基本的な知識から、アポスティーユの申請方法、必要書類、申請書の記入例まで解説し、アポスティーユ以外の認証方法についても解説していきます。日本で発行された書類を海外へ提出する際に必要な認証手続きについても網羅的にまとめていますので、ぜひご一読ください。

 

アポスティーユの概要

 

まず、アポスティーユとはどういったものなのかを見ていきましょう。

書類によってアポスティーユができるものとできないものがあり、どのような書類がアポスティーユできるのかを説明していきます。

 

アポスティーユとは何か?

 

アポスティーユ(Apostille)とは、日本の公文書に対して、外務省が行う「日本の公的機関から発行された文書である」という証明です。海外に書類を提出する際に、日本で発行された書類はそのままでは海外の機関では受け付けられません。そのため、海外の提出先機関からアポスティーユを求められることがあり、アポスティーユによって、海外では日本から発行された真正な書類として扱ってもらうことができます。

ただし、全ての書類に対してアポスティーユをすることができるわけではありません。アポスティーユができる書類は、以下の条件に当てはまる場合です。

 

【アポスティーユ対象となる2つの条件】

(1)書類が日本で発行された公文書であること

(2)ハーグ条約締結国に提出する書類であること

 

証明できる書類(公文書)

 

アポスティーユできる文書は、日本で発行された公文書に限ります。公文書とは、日本の公的機関が発行した書類や公証役場で作成する公証人認証書などです。少しわかりにくいかと思いますので、例として下記のリストをご覧ください。

 

【アポスティーユできる書類】

発行機関 書類例
国の機関 登記簿謄本、犯罪経歴証明書など
地方自治体 戸籍謄本、住民票など
公立高等学校・中学校・小学校 卒業証明書など
国公立病院・赤十字病院 診断書など
公証人認証書 公証役場で認証を受けた文書

 

上記以外の機関から発行される書類、例えば私立大学から発行される卒業証明書や会社が作成した在職証明書などは私文書とされ、アポスティーユすることはできません。

 

ハーグ条約締結国

 

アポスティーユするためのもう一つの条件として、書類の提出先国がハーグ条約締結国である必要があります。

2020年6月23日時点で日本とハーグ条約を締結している国は118国です。締結国は下記外務省のサイトをご覧ください。

参考:「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」の締約国(地域)

 

公文書であったとしても、提出先の国が中国などのハーグ条約を締結していない国である場合には、アポスティーユをすることができません。

 

アポスティーユができない場合

 

ここまで解説してきたように、提出書類が私文書であったり、提出先国がハーグ条約未締結国であったりした場合にはアポスティーユができません。

アポスティーユができないからといって、文書を海外の提出先にそのまま提出することはできないため、別の方法で認証を受ける必要があります。

ここでは、書類が私文書の場合、提出先がハーグ条約未締結国の場合の認証方法について解説していきます。

 

私文書の場合

 

私文書とは、会社で作成された在職証明書だけでなく、公文書を英訳した文書や公益法人・社団法人などから発行された検定認定証なども私文書にあたります。

私文書はそのままではアポスティーユを受けることはできませんが、前述の表で示したように、公証役場で公証人認証を受ければ公文書としてアポスティーユを受けることができます。そのため私文書はまず公証役場で公証人認証を受けましょう。

 

公証人認証

 

公証人認証とは、私文書に対して、その私文書に記載されている作成者の署名や記名押印が真正なもので、本人によって作成されたものであるということを、公証役場で公証人が証明することをいいます。

公証人認証を受けた文書は、公証人が所属する地方法務局長による公証人押印証明が必要です。

このように公証人によって認証され、法務局長による公証人押印証明を受けた文書は、公文書として取り扱われ、外務省でアポスティーユを受けることができます。

私文書の認証を受ける際の手続きの流れは以下の通りです。

 

【私文書の認証手続きの流れ】

 

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このように3段階の手順を経てアポスティーユを受けます。

 

ハーグ条約未締結国の場合

 

次に、書類の提出先がハーグ条約未締結国である場合の手続きについて解説します。

ハーグ条約未締結国の場合は、公文書であってもアポスティーユを受けることができないということは説明しました。

この場合は、外務省で公印確認を受け、その後日本にある外国大使館・領事館で領事認証を受けなければなりません。

 

公印確認

 

公印確認とは、登記簿謄本や戸籍謄本などの公文書に押されている印が、真正なものであることを、外務省が確認し証明することです。

この証明があることで、公文書は日本の公的機関から発行された真正な文書であると外国の機関が判断することができるようになります。

なお、提出先機関によっては、日本の外務省の公印確認ではなく、現地にある日本大使館や総領事館の証明が求められる場合があります。外務省の公印確認を受けた後に、現地の日本大使館・総領事館で重ねて証明を受けることはできませんので、事前に提出先に確認が必要です。

 

領事認証

 

公印確認を受けた後には、必ず日本にある大使館・領事館にて認証を受けなければなりません。

提出先の海外の機関では、自国の領事が認証していることで、文書が真正なものであると判断することができます。

ハーグ条約未締結国へ提出する場合の手続きの流れは以下の通りです。

 

【ハーグ条約未締結国の認証手続きの流れ】

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このように外務省と駐日外国大使館・領事館の2ヶ所で手続きが必要です。

提出先国がハーグ条約締結国であっても、領事認証が必要となり、公印確認を求められる場合がありますので、事前に提出先または日本にある提出先国の大使館・領事館で確認が必要になります。

 

私文書でハーグ条約未締結国の場合

 

最後に、ハーグ条約未締結国に私文書を提出する場合の手続きについても説明しておきます。

前述したように、まず私文書は公証役場で公証人認証を受けましょう。公証人認証を受けた後に、地方法務局長による公証人押印証明を受けます。その後、外務省で公印確認を受け、駐日外国大使館・領事館で領事認証を受けるという流れです。

流れを図にすると、以下のようになります。

 

【ハーグ条約未締結国に提出する私文書の認証手続きの流れ】

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アポスティーユがあると、日本にある大使館・領事館の領事認証があるものとして扱われるため、アポスティーユ一つで公印確認と領事認証両方の証明ができているものと同等となります。アポスティーユであれば外務省1ヶ所の手続きで完了しますが、アポスティーユができない場合は2ヶ所以上の場所で認証を受ける必要で、その分手続きの時間がかかります。

このように、提出先の国や文書によって認証方法が変わりますので、事前に確認をした上で手続きを進めるようにしましょう。

 

アポスティーユの申請方法

 

ここでは、アポスティーユの申請方法について説明していきましょう。

申請場所は、東京にある外務省と大阪にある外務省大阪分室の2ヶ所になります。

また、申請方法は、窓口申請と郵送申請の二つです。

窓口で申請を行なった場合でも、その場で受け取ることはできません。必ず別の日に受け取りが必要で、申請と受け取りは、以下3通りになります。

 

申請 受け取り 所要時間
窓口 窓口 最短、翌開庁日
窓口 郵送 3〜5日程度
郵送 郵送 1週間程度

 

郵送で申請を行い、窓口で受け取るということはできません。

申請から取得まで最も早い方法は、窓口で申請を行い、窓口で受け取る方法です。

最短で申請を行なった翌日には受け取ることができます。申請場所である東京の外務省または大阪の外務省大阪分室に近い方や、手続きを急いでいる方にはこの方法をお勧めします。

ただし、現時点(2021年6月)では新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、東京では窓口での申請を一時的に停止しているため、申請及び受け取りは郵送で行わなくてはなりません。

一方、大阪でも郵送申請を推奨していますが、急ぎの場合は引き続き窓口での申請を受け付けています。しかし受け取りだけは必ず郵送ですので気をつけてください。窓口での申請や受け取りが制限されている間は、時間に余裕を持って手続きをされるのが良いでしょう。

また、申請及び受け取りは郵送でできることになっていますが、海外から郵送で申請を行なったり、海外で受け取ったりすることはできません。

稀に日本にある駐日外国大使館・領事館に直接郵送を希望される方もいらっしゃいますが、日本国内であってもそれはできませんので注意してください。

なお、申請に関する手数料は、窓口・郵送いずれも無料です。

申請人本人が窓口に行くことができない場合は、会社の同僚、行政書士、親族などが窓口で代理申請を行うこともできます。急いでいる場合には代理でお願いすることもひとつの方法です。

 

アポスティーユの必要書類

 

次にアポスティーユ申請で必要な書類を説明していきます。

窓口申請も郵送申請もほとんど一緒ですので、合わせて解説します。

 

必要書類
証明が必要な公文書

・登記簿謄本

・戸籍謄本

・公証人認証書  など

申請書
身分証明書

・運転免許証

・パスポート  など

*郵送申請の場合は不要

委任状

*代理申請の場合のみ

返送用封筒

*郵送による受け取りの場合のみ

 

①証明が必要な公文書

 

証明が必要な公文書は、以下3点を満たすものであることを確認してください。

 

(1)発行日付が記載されていること(発行日より3ヶ月以内であること)

(2)発行機関(発行者名)が記載されていること

(3)個人印や署名でなく、公印が押されていること

 

よくある失敗例が、発行日から3ヶ月を経過してしまっていることです。

以前に取得していた書類をそのまま使用してしまったり、早めに準備を進めていて申請までに時間が空いてしまったりしてしまい、3ヶ月を過ぎてしまっていることがありますので、発行日には特に注意してください。

稀に、ホチキス留めされている文書のホチキスを外してしまう方がいらっしゃいますが、こちらも受け付けられませんので、ホチキス留めは外さないようにしましょう。

 

②申請書

 

申請ごとに申請書が必要になります。

例えば、公証人認証書と戸籍謄本のアポスティーユ申請をする場合は、申請書が2枚必要です。

一方で「当事者(証明書が必要な方)」と「発行者」が同一の場合は、申請書は1枚のみになります。

例えば、渋谷区役所から発行された戸籍謄本と住民票(=同一の発行者)であり、この書類が両方ともAさん(=同一の当事者)の書類であれば、申請書は1枚でいいということになります。

なお、外務省では公印確認申請用とアポスティーユ申請用の2種類の申請書が用意されていますので、正しい申請書を記入するようにしましょう。

 

③身分証明書

 

郵送申請の場合は、必要書類のうち身分証明書は不要になります。

申請者本人の住所への郵送によって本人確認をすることになるため、申請者と異なる受取人や差出人と異なる住所への返送はできませんので注意が必要です。

 

④委任状

 

代理人による申請の場合にのみ必要な書類です。

委任状には、当事者の署名が必要になります。

下記のような場合には、代理申請であっても委任状を省略することができます。

 

(1)当事者が未成年で親権者が申請する場合

(2)依頼人に代わり手続きを行うことが認められている弁護士や行政書士などが申請する場合

(3)会社からの申請で、公文書に記載されている会社に所属する社員が申請する場合

 

⑤返送用封筒

 

郵送で受け取りをする場合に必要なものになりますが、前述したように2021年6月時点では郵送のみの受け取りになっています。

アポスティーユを受けた書類は重要なので、追跡可能なレターパックや書留といった郵送方法を選ぶのが良いでしょう。

また、追跡可能な郵送方法であれば、いつ発送され、いつ届くかといった目安もわかります。

 

アポスティーユ申請書の記入例

 

ここでは、アポスティーユ申請書の記入方法についてみていきましょう。

 

【記入例】

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【あなたの氏名】

ここには外務省で実際に手続きを行う方の名前を記入します。

代理人が手続きを行う場合には、代理人の名前を記入しましょう。

 

【当事者】

証明書が必要な方ご本人が申請する場合は記入は不要ですが、代理人が申請をする場合は証明書が必要な方の名前を記入してください。

 

【使用目的】

「査証取得」、「出生届手続き」など、なんのために書類を利用するかを記入します。

 

【発行者肩書・発行者氏名】

〇〇市長、〇〇区長など、公文書に押された公印の押印者の肩書と、その公文書の発行者である市長や区長の氏名を記入してください。

 

申請書といっても、記入項目はあまり多くありませんし、記入方法も非常にシンプルです。記入方法がわからない場合であっても、窓口申請であれば、外務省の窓口で確認しながら記入することも可能です。

 

まとめ

 

今回は、アポスティーユの基本的な知識から申請方法、必要書類、申請書の記入例に加えて、アポスティーユ以外の認証手続きについても解説しました。本記事をご覧いただいた方は、海外へ文書を提出する際の認証手続きでのお悩みが、一通り解決できていると思います。

前述しましたが、提出先によってはハーグ条約締結国であっても、アポスティーユではなく領事認証が必要となり公印確認を求められたり、外務省の公印確認ではなく現地にある日本大使館や総領事館の証明が求められるなど、提出先によって求められる認証が異なることもあります。

事前に提出先にどのような認証が必要になるのか必ず確認した上で、手続きを進めるようにしてください。

リガレアスでは、外務省でのアポスティーユや公印確認、領事認証、公証役場での公証人認証、さらに戸籍謄本などの英訳も行い、認証手続きに関してワンストップで手続きを代行しています。

海外に提出する文書の認証手続きについてお困りでしたら、お気軽にリガレアスにご相談ください。

アポスティーユ手続きについてリガレアスに相談する。